科目番号 | 科目名・単位数・英訳 | 担当教官氏名 | 平成20年度 開講 |
学期 | 曜日 | 時間 | 講義室 |
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183-23 | 社会文化環境学融合演習(2) Seminar on Socio-Cultural Environmental Interdisciplinery Studies |
佐久間 哲哉 清水 亮 |
○ | 夏 | 火 | 13:00-14:40 | 柏環境棟ゼミ室61 |
<主題と目標>
「音」や「響き」を題材にした文理融合の模索──学融合プロセスの実体験
<内容>
森羅万象、あらゆるものは「響き」に満ちている。 物理現象として「音」や「響き」を考え、これを制御して人々の生活に活かす技術が工学分野で発達してきた。一方で、ずっと以前から「音」や「響き」 あるいは「声」といったものは人々の精神的な活動と深い関係があると考えられてきており、意識や思考に影響を及ぼす要素としてとらえられてきた。さらには、人は音を通して周囲の状況を察知し、行動に結びつけることも行っている。「音」は時に肉体の健康にまで関わってくることすらある。心地よい音は人の精神を安定させ、癒しをもたらす効果があることは周知の通りだし、反対に不快な「騒音」は心を乱し、肉体を蝕みさえする。
この授業は「音」や「響き」といった現象を中心に据えながら、その周辺にどのようなテーマが成立するのかを教員と学生とが一緒になって考えていこうとする一つの試みである。予め教員が立てたテーマに沿って学生が知識や技術を身につけていくといった予定調和型の授業ではない。担当する二人の教員にとっても、演習の最後にどのようなテーマが立つのかは未知である。むしろ、演習の最中で、音響学と社会学という異分野が協力してどのようにして新たなテーマを立てていくのかというプロセスを参加する学生と共有するのが狙いである。
したがって、受講する学生にも「音」をめぐるテーマを立てていくための積極的な取り組みが求められる。授業では受講者自身で課題を立ててもらい、文献の収集や検討、場合によっては測定や調査なども行って、考察内容の最終発表に結びつけてもらおうと考えている。特に下調べやディスカッションへの参加は必須である。教員と学生が一緒になって考える過程を通じて、「学融合」の面白さや難しさを感じてもらえればありがたい。
<成績評価方法>
出席と、演習時の議論への参加度、および最終発表(最終レポート)によって評価する予定である。
<教科書・参考書等>
なし、適宜参考文献は担当教員より提示する。
<受講に関する要件等>
事前に必要な専門知識は特にないが、積極的に議論に参加し、課題に取り組むことが条件である。